雨戸を開けるとおだやかな青空が目にまぶしい。
私のこれからの人生を祝福してくれていると一人で納得。
昨夜の天気予報どおり日本全国晴れ渡っているだろう。そして新社会人として旅立つ人達はそれぞれの会社に向う。この人達が金儲けだけを追及する大独占資本の新しい形の奴隷とならないように祈る。
私は晴れて自由人の仲間入りとなる。本当にうれしい、もう会社に行かなくて良いのだ。
今日は月曜日だが、青春18キップで山に参ろう。
JR尼崎で篠山行き快速に乗り変える。通勤時間帯であるが逆方向であるので車内は空いている。永かったサラリーマン時代のことがちょっぴり頭をかすめるが、もう会社は関係ないのだと、すぐ考えを切り替える。
篠山口で福知山行き普通に乗り継ぎ、柏原駅へ着いたのは09:46。ここから09:55発の神姫バスで香良口10:25着。
農村の春はいいですよ。畑にはヒバリがさえずり、道の両側にはタンポポやオオイヌノフグリが咲き、流れる小川の水は清らかで生命にあふれている。若き尼僧の守る岩滝寺まで約30分はのんびりと歩く(散策路となっている)。
以前のお寺は少し荒れ気味であったが、きれいに手入れをされ本堂横のお庭も良い感じだ。お寺を通り抜けると、まっすぐ一条に落ちる独鈷の滝、少し山道を進めば不二の滝がかかる。
山道はこの谷を右に左に遡る。ウグイスのさえずりを聞きながら20分も歩くと達磨岩と呼ばれる15mもある大岩に着く。次にあらわれる大岩を過ぎると、尾根道と谷道が分かれるが谷道から小峠へ向う。植林の中をふうふう、汗かき、登れば山頂へ12:27着。
山頂の展望は申し分ない。軽食をとり、山を独り占めにしてくつろぐ。シジュウカラなど留鳥もまわりで鳴き遊ぶ。春特有のかすみで近くの山しか眺望がないが自由を満喫する。
下山は西へ少し行き、赤いテープに導かれて小峠へ直降下。小峠からは登りと反対側のイリズミ谷を下ろう。
杉や桧の林の中への踏み跡をたどる。すぐ踏み跡は消えるが右よりに歩くと沢が出現するので、その流れにつかず離れず、右に左に渡りながら下る。
30分くらいで香良病院の横へ出る。
病院の運動場の桜は今が満開、ヒヨドリが蜜を吸い、カワラヒワが畑で餌を探している。
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